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2006年3月30日 (木)

『SPIRIT』

近年、日本では格闘技ブームですね。プロレス、K1、PRIDE ...
この作品は1900初頭の中国に実在し異種格闘技で活躍した武道家「霍元甲[フォ・ユァンジャ]」の物語。

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霍元甲(ジェット・リー)は天津一の武道家を目指すほどに強くなり、周りの助言にも耳を貸さない。
そんな若き驕りから親友を失い最愛の家族を殺され、名声を得ることの虚しさを知り、逃げるように放浪の旅に出る。
そんな旅先で死にかけたところを助けられた霍元甲は、他人の優しさに触れ、自然に身を任せるうちに、真の「強さ」とは何かを知るに至る。

天津に戻ると列強諸国が進出し、中国人は「東洋の病人」と揶揄されていた。
自分のためではなく人のために、中国人のために、異種格闘技に身を投じる決意をする。
そんな霍元甲に親友は力を貸し、2人は精武体操学校を設立するのであった。

ところが霍元甲の余りの強さに列強諸国は画策し、霍元甲 対 4人の強者という不利な闘いをけしかける。
3人までは貫禄勝ちをしたが、日本の武道家 田中安野(中村獅童)は強敵であった。

霍元甲の三節棍と田中の日本刀の対決では引き分けに終わり、素手での格闘で決着を付けることに。
ところが日本の役人の策略によって霍元甲は毒を盛られ喀血する。
毒が回った霍元甲は田中に勝てるのか?

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霍元甲は実在の武道家であり、精武体操学校を設立し、ブルース・リーの『ドラゴン怒りの鉄拳』のモデルにもなったそうな。
中国では度々映画や小説になっている「ヒーロー」の1人のようだ。

さて、本作の主人公 霍元甲 を演ずるのはジェット・リー。
ワタシはあえてリー・リンチェイ(李連杰)と呼びたい。

彼は『少林寺』シリーズの主役で一躍脚光を浴びたが、ワタシは最近の『HERO』までの印象があまりない。
気にしていたのだが、『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ/天地黎明』『ロミオ・マスト・ダイ』などに出演していたんだそうな。

ワタシは『少林寺』シリーズで、彼の演技というより武術に目を奪われた。
それもそのはず、彼は幼少の頃から体育学校で武術を学び、武術大会で何度も優勝している武道家なのである。

本作ではその彼の素晴らしき演武がこれでもかと言うほどに演じられている。
草原の中で舞う演武(舞うという表現がふさわしい)が美しかった。

異種格闘技の最終決戦で日本の武道家 田中との対決では、『少林寺』シリーズでも使われた「三節棍」が使用され、出てきたときには狂喜乱舞だった。

霍元甲が毒殺されたというのは定かではないが、享年42歳であった。
体育学校で武術を学んだリー・リンチェイが、霍元甲の享年と同じ年で本作に出演するというのは、何か意味があるのだろう。
2人とも武術を通じて礼節ある武道の精神、ひいては平和へのメッセージ、真の「強さ」とは何かを我々に訴えかけているのだ。

また、中村獅童 演ずる日本の武道家 田中の描かれ方にも注目したい。
列強諸国において田中や他の武道家たちは皆スポーツマンシップに則っており、
「武術に差はない。あるのはそれを使う人間の差だ」
というメッセージを発しているのである。

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ジェット・リーは本作でアクション映画を止めるという話がある。実にもったいない。
本作は格闘技が好きな人にはオススメです。
是非、ジェット・リーいやリー・リンチェイの華麗なる演武を目に焼き付けていただきたい。

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