『明日の記憶』
渡辺謙がアメリカ滞在中にたまたま手に取った原作に感動し、作者 萩原浩に直接映画化を訴えた作品。
40−50歳代に発症する「若年性アルツハイマー病」に苦しみながらも生きていこうとする夫と、その旦那の傍らにずっと寄り添って生きていく妻の話である。
渡辺謙自身、「白血病」に苦しみ闘病生活の末に還ってきた男である。
その彼がこれまで封印していた当時の思いや苦しみを、本作品という形で表現したのではないかと感じられた。
働き盛りの男性が、突然の「若年性アルツハイマー病」に戸惑い、苦しみ、怒り、しかし徐々にその症状は進行し、やがて全ての思い出を失ってしまう。
その感情の機微を、見事に演じきっている。
そして、妻役の樋口可南子が、患者の家族として、妻としての苦しみを代弁しているようだった。
夫が全ての思い出を失ったときのショックが伝わってくるようだ。
本作品は、「おもしろかった」とか「感動した」とかいう感想では伝わらないだろう。
是非、劇場に足を運んで頂きたい。
ワタシは、恥ずかしながら映画館で原作を購入しました。
原作を読んだ上で、もう一度映画館に足を運んでみようと思う。
« のんびりな週末 | トップページ | 『ポセイドン』先行上映 »
「映画・テレビ」カテゴリの記事
- 『首』(2023) ネタバレ注意(2023.12.01)
- 『G -1.0』(2023) ネタバレ注意 #ゴジラ(2023.11.03)
- 『アントニオ猪木をさがして』(2023)(2023.10.09)
- 『劇場版CITY HUNTER シティーハンター 天使の涙エンジェルダスト』(2023) ネタバレ注意(2023.09.08)
- 『君たちはどう生きるか(2023)』ネタバレ注意(2023.07.17)
コメント
トラックバック
この記事へのトラックバック一覧です: 『明日の記憶』:
» 『明日の記憶』観て来ました! [☆★☆風景写真blog☆★☆healing Photo!]
『明日の記憶』鑑賞レビュー!
Asita no kioku
俺が変わってしまっても
俺が俺じゃなくなっても平気なのか
私がいます。私がずっと
そばにいます
思い出のすべてを、あなたへ託す。
製作年▶2006年
製作国▶日本
公開日▶2006年5月13日
全国ロードショー
上映時間▶123min(2時間3分)
配給▶東映
★スタッフ★
監督▶堤幸彦
原作▶荻原浩
脚本▶砂本量、三浦有為子
エグゼクティブプロデューサー... [続きを読む]
まっきいさま
当方にもTB&コメントありがとうございました。
「明日の記憶」、夫婦を描いた、心を揺さぶられる邦画としては、「半落ち」以来のいい作品だったと思います。
これからも、どうぞよろしくお願い申し上げます。
投稿: Tany | 2006年6月11日 (日) 00時39分