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2006年5月28日 (日)

『明日の記憶』

渡辺謙がアメリカ滞在中にたまたま手に取った原作に感動し、作者 萩原浩に直接映画化を訴えた作品。
40−50歳代に発症する「若年性アルツハイマー病」に苦しみながらも生きていこうとする夫と、その旦那の傍らにずっと寄り添って生きていく妻の話である。

渡辺謙自身、「白血病」に苦しみ闘病生活の末に還ってきた男である。
その彼がこれまで封印していた当時の思いや苦しみを、本作品という形で表現したのではないかと感じられた。

働き盛りの男性が、突然の「若年性アルツハイマー病」に戸惑い、苦しみ、怒り、しかし徐々にその症状は進行し、やがて全ての思い出を失ってしまう。
その感情の機微を、見事に演じきっている。

そして、妻役の樋口可南子が、患者の家族として、妻としての苦しみを代弁しているようだった。
夫が全ての思い出を失ったときのショックが伝わってくるようだ。

本作品は、「おもしろかった」とか「感動した」とかいう感想では伝わらないだろう。
是非、劇場に足を運んで頂きたい。

ワタシは、恥ずかしながら映画館で原作を購入しました。
原作を読んだ上で、もう一度映画館に足を運んでみようと思う。

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コメント

まっきいさま
当方にもTB&コメントありがとうございました。
「明日の記憶」、夫婦を描いた、心を揺さぶられる邦画としては、「半落ち」以来のいい作品だったと思います。
これからも、どうぞよろしくお願い申し上げます。

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