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2006年6月25日 (日)

『バルトの楽園』

第一次世界大戦中にあった史実を元に作られた作品であり、今ではお馴染みのベートーベンの『第九』が日本国内で唄われるようになったルーツが描かれている。

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中国の青島で降伏したドイツ兵が収容された徳島県の板東にあった「板東捕虜収容所」では、ドイツ兵と日本人の心温まる交流が見られた。
実在した収容所所長 松江豊寿(松平健)が、軍上層部と対立しながらも、捕虜を人道的に扱っていたのであった。
終戦によって捕虜から解放されたドイツ兵は、これまでの松江や地元民への感謝を込めて、日本で初めての「交響曲第九番 歓喜の歌」を披露するのであった。

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当時の捕虜収容所は、過度の処罰や劣悪な環境などの悲惨な状況であったのに、本作の舞台である「板東捕虜収容所」ではオーケストラをはじめ、新聞局やパン工場、挙げ句の果てにソーセージ片手にビールを飲むことも許されていた、というのだから、当時にしてみれば天国のような環境であろう。

実在した松江所長は戊辰戦争で負けた会津藩士の子供であり、敗者の惨めさを知り、自由と平等の精神を貫いた。このような軍人も、当時の日本軍には珍しかったであろう。
しかし第二次大戦中にユダヤ人を助けた『シンドラーのリスト』のシンドラー氏(エレベーター会社ではない)やユダヤ人にビザを発行し続けた日本人大使の「杉原千畝」氏、『戦場のピアニスト』の主人公を匿ったドイツ兵など、戦争中にも弱者に手を差し伸べる人物が少なからずいたということに、心が温まるものを感じた。

松平健の他にも、高島礼子、『SAYURI』の大後寿々花、阿部寛、国村隼、そしてドイツからも『ヒトラー最後の12日間』のブルーノ・ガンツなど実力派の俳優が肩を並べている。
(と言っても、ドイツの俳優さんはほとんど分からないのだが...)

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それにしても、劇場内、何故か年輩の方々が多かったなぁ。
劇中の「第九」の演奏は、故カラヤンの指揮によるベルリン・フィルハーモニー管弦楽団の音源を使用しており、エンディングのスタッフロールはその曲にあわせて、日本国内のあちこちで行われた「第九」の演奏会のシーンが流れていたので、「第九」のファンが見に来てたのかもなぁ。

ちなみに、本作の題名にもある「バルト」とは「髭」のことである。
すなわち『髭の楽園』、そう松江所長のことである。

余談であるが、松平健には髭も軍服も似合わないと思ったのは、ワタシだけではありますまい(^.^)

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