『大決戦!超ウルトラ8兄弟』
一昨年に公開された『ウルトラマンメビウス&ウルトラ兄弟』では、シリーズの40周年を記念してハヤタ=マン、ダン=セブン、郷=新マン、北斗=エースの4人が"ダンディ4"として勢揃いし、お年を召した今の姿で変身し、タロウやゾフィーも加わって、画面狭しとウルトラ兄弟が暴れまくった。
本作は昭和と平成のウルトラシリーズを共演させることが出来ないかと企画された、いわばお祭り映画(パンフより)だ。
昭和のシリーズとメビウスは同じ時空列なのだが、平成シリーズとは繋がりはない別の世界だ。
だから共演させるのは難しいのだが、舞台はTVの中でしかウルトラマンが存在しない、いわば我々観客と同じ世界なので、時空を越えてウルトラマンが集合するという設定だ。
主役は平成ウルトラマンの代表格ティガ=ダイゴ。そしてダイナ=アスカとガイア=我夢なのだが、ダンディ4も平成トリオも、皆市井のパンピーでしかない。
そこから、どんな風に話が進むのかと思っていたが、シナリオは思っていたより破綻していないのではないだろうか。
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TVの中でしかウルトラマンが存在しない世界に、時空を越えてウルトラマンメビウスと怪獣が出現する。
困惑する人々。
メビウス=ミライは、ただの人間であるダイゴに「この危機を救うには、七人の勇者を探さなければ」と伝える。
しかし皆は、そんな話に耳を傾けることもなかった。
再び現れた怪獣にウルトラマンメビウスは孤軍奮闘するが、ヒッポリト星人お約束のタール漬けにあい彫像にされてしまう。
ウルトラマンのいない世界、はたして人類は滅亡してしまうのか。
「最後まであきらめなければ、きっとウルトラマンが来てくれる」
この言葉を胸に7人の勇者を捜し回るダイゴは、自分がその勇者の1人だったことを思いだし、ティガに変身する。
その姿を見て次々と変身する勇者たち。
そしてヒッポリト星人率いる怪獣軍団に立ち向かう...!
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前作同様、CGを駆使しての怪獣との対決シーンは圧巻だが、また夜のシーンのため少々見づらい。
もう少し明るい画面でのウルトラ兄弟の活躍を見たかったものだ。
ワタシ自身、平成シリーズはメビウス以外見ていないので、本作でも思い入れはダンディ4になってしまう。
本作ではダンディ4と各ヒロインたちが夫婦になっていたのがおもしろい。
特に郷=新マンではナックル星人に殺された坂田兄妹が、本作では家庭を作り、郷と坂田兄妹の夢であるレーシングカーの制作をしていたのが感慨深い。
またミライが、ウルトラマンのいない世界でダンディ4に「兄さん」と話しかけると、ダンが「オレに弟はいないが」と答えるように、皆が何だこいつみたいな顔していたのがちょっとしたギャグシーンのようで面白かった。
しかし、ここまでいろいろな設定でウルトラマンの映画を作れるのならば、やはり「ザ・ウルトラマン」のジャッカル軍団編を実写で見たいものだが無理だろうか?
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» 『大決戦!超ウルトラ8兄弟』(2008) [【徒然なるままに・・・】]
一年近く前に製作決定の報を聞いてから、ずーっと観たい観たいと思い続けてきた作品、ようやく公開と相成りましたので早速初日に観てきちゃいました~。
「ウルトラ8兄弟」は、ウルトラマン、ウルトラセブン、ウルトラマンジャック(帰ってきたウルトラマン)、ウルトラマンエース、ウルトラマンティガ、ウルトラマンダイナ、ウルトラマンガイア、そしてウルトラマンメビウスと昭和期、平成期の混成メンバー。勿論、変身前の素顔のウルトラ戦士たちも勢揃いです。
物語は、ウルトラマンも怪獣もいない世界、つまり僕らの暮すこ... [続きを読む]
この作品はねぇ、『ティガ』『ダイナ』『ガイア』を観ていた人には、ちょっとした台詞の一言が「来る」んですよ(笑)。
昭和ファン向けっぽい作りをしてますが、これは『メビウス』ファンでもなく、まぎれもない平成三部作ファン向けの作品です。
投稿: エクスカリバー | 2008年9月23日 (火) 21時10分
>『ティガ』『ダイナ』『ガイア』を観ていた人
そうでしょうねぇ。
ワタシはガンダムもウルトラマンも仮面ライダーも1stと同じ時空列しか興味ないんですよね。
だから今回の平成トリオの設定がいまいち掴めないんですよ。
それにしても、ワタシが本作を見に行った当日は、私以外みんな親子連れ、ワタシだけ一人ぼっちでした。
投稿: まっきい | 2008年9月24日 (水) 10時58分