『はやぶさ 遙かなる帰還』
昨年秋、竹内結子主演バージョンの『HAYABUSA はやぶさ』(当ブログ)が公開されましたが、「はやぶさ」関連映画の第二弾は渡辺謙主演の本作です。
本作はプロジェクトマネージャーの川口淳一郎氏(劇中:山口駿一郎)を渡辺謙が演じ、渡辺謙を中心にはやぶさの打ち上げから帰還までが描かれています。
竹内バージョンは、架空の女子大学院生と現JAXA名誉教授の的川泰宣氏を中心に話が進んでいましたが、本作の中心はやっぱり川口氏ですね。
若干、強引なやり口でプロジェクトメンバーを巻き込みながら、次々とおこるトラブルを「責任は私が取ります」と言って、スタッフにトラブル回避を挑戦させてきました。
そうしたことが、はやぶさを地球に帰すことができた理由なのでしょう。
人類史上初のサンプルリターンには、日本の科学力でもここまでできるのだというアピール、そして当時の最高技術を結集しても起こってしまうトラブルへの回避能力、そして予定通りとは行かないまでもイトカワの岩石粒の回収の成功と、さまざまな実績を残したことは事実です。
さて、本作は川口氏を中心としたプロジェクトメンバー。
特に「イオンエンジン」の担当者であるJAXA教授の國中氏(劇中:藤中先生[江口洋介])とNECサラリーマンの堀内氏(劇中:森内[吉岡秀隆])のやりとりに、結構時間が割かれているような気がします。
確かにイオンエンジンにある回路を組み込んでいたおかげで、はやぶさは地球に帰ってこれたのですから。
さすがに「こんなこともあろうかと」というセリフは聞かれませんでしたが(^_^)
あとは朝日新聞科学部記者の井上(夏川結衣)とその父親で町工場の社長東出(山崎努)の父娘がメンバーに絡んできます。
娘ははやぶさの取材をし、父は町工場ではやぶさのパーツの試作品を作ってきたということですが、もう少しメンバーと絡んでも良かったかなぁ。
川口氏がはやぶさの無事を願い飛不動尊で祈祷してもらったときに、東出と出会い会話をするシーンは良かったですけど。
監督は「鉄道員」の瀧本智行、音楽は全盲でありながら外国のピアノコンクールで優勝した辻井伸行。
そしてキャストも的川氏(劇中:丸川)の藤竜也をはじめ、石橋蓮司、小澤征悦、嶋田久作、長嶋一茂などそうそうたる面々が出演しています。
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