« 春季大会 | トップページ | 『井上陽水 LIVE2102 Hello Goodbye』(ネタバレ注意!) »

2012年4月16日 (月)

『The ARTIST』

第84回アカデミー賞作品賞をはじめ5部門で受賞したフランス映画で、特筆すべきはサイレント映画。
そうです。
白黒の無声映画なんです。

昔の映画は、スクリーンの前にオーケストラがいて、映像に合わせて音楽で盛り上げるます。
セリフはなく字幕が所々で出て、役者はオーバー表現な演技で演出をしています。

そんなサイレント映画を、現代のCGやら3Dやらが流行っている今の時代で上映するという、挑戦的な作品だと思います。

------

物語は、サイレント映画の看板役者ジョージが、オーディションで採用された女優ペピーにアドバイスをしたところ、その女優は瞬く間に売れっ子女優へと成長していく。

しかし、時代はサイレントからトーキー(有声)へ。

ペピーはその歌声が聞きたいというファンの希望に応え、さらに売れていく。
だが、ジョージはプライドが邪魔をしてトーキー映画を認めない。
映画会社から独立してサイレント映画を作るものの売れず、妻からも屋敷を追い出され貧乏暮らしに。

献身的に尽くしてくれた運転手も、給料を払えないため解雇。
売れっ子の頃の燕尾服を質屋に入れ、私物をオークションにかけて生活費を稼ぐも、行き詰まってしまう。

酒に溺れ、サイレント映画のフィルムに火を放つも、彼に最後まで寄り添っていた愛犬アギーに助けられ、九死に一生を得る。

病室に駆けつけるペピーは、ジョージを自宅に呼び、世話になることに。
しかしジョージはペピーの屋敷で、オークションにかけた自分の思い出の品々を見つけてしまう。
ペピーは自分の恩人であるジョージを助けたい一心だったのだが、ペピーの情けで生かされていたと思い込み、人生にも絶望して自殺を図ろうとするジョージ。

そして…

------

と、いつものように物語を書いてみましたが、本作は映画の歴史が分かる作品でもある。
サイレントの名優はトーキーに馴染めずに、次々と姿を消していく。
特にトーキーでは自声が分かってしまい、その声に幻滅してファンが離れていくことが多かったそうだ。
本作のジョージもそれを恐れていたのだろう。

しかし時代はトーキーとサイレントを生かした作品ミュージカル映画を生み出していく。
本作でもジョージとペピーはタップダンスを披露しているが、ミュージカルならばサイレントの派手な演技と踊りと、トーキーの歌声が見事に融和している。

ワタシもウェストサイド物語は好きだが、確かに演技は結構派手だものね。

------

それにしても、今の時代にサイレントをやろうとするのは見事だと思う。
アカデミー作品賞の他に、ミシェル・アザナヴィシウスは監督賞、ジョージ・ヴァレンティンは主演男優賞、そして衣装デザイン賞と作曲賞の5部門での受賞も、ある意味納得である。

しかし、最後にジョージの愛犬アギーに動物賞をあげたいものだ。
アギーの存在が本作品にほんわかとした雰囲気を加えていると思う。


映画館で見て欲しいと思うけど、映画館で寝てしまうような人は勘弁して欲しい。
となりでイビキかかれると興ざめである。

« 春季大会 | トップページ | 『井上陽水 LIVE2102 Hello Goodbye』(ネタバレ注意!) »

「映画・テレビ」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/155507/54485353

この記事へのトラックバック一覧です: 『The ARTIST』:

« 春季大会 | トップページ | 『井上陽水 LIVE2102 Hello Goodbye』(ネタバレ注意!) »

2017年8月
    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31    
無料ブログはココログ