『蜩ノ記』
死を自分のものとしたい
10年後の切腹を命ぜられた男 戸田秋谷(役所広司)が、その死を前にして黙々と生きていく。
その姿に感銘をうける若侍 檀野庄三郎(岡田准一)。
秋谷の罪を疑問に思い、真相を探り始める庄三郎。
事件の裏に隠された藩の存在をも脅かす真実に突き当たってしまう。
なぜ秋谷は切腹を命ぜられたのか?
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ということで、時代劇が続いています。
前回は仇討ちをするまで切腹を許されなかった侍(「柘榴坂の仇討」)。
で、今回は不祥事によって切腹を命ぜられるも、10年後までに藩の歴史書の編纂をも命ぜられ、しかる後に切腹するように、あらかじめ死ぬ期日が決められた侍。
どちらも藩命によって自らの命を自由にできない侍の話である。
しかし、本作は死を覚悟しつつも、自らの生き様を家族だけでなく、関係のあった人々にまで、時には言葉で、時にはその立ち振る舞いで、示してきた男の姿であった。
詳しくは書かないが、自分が死ぬことが分かっていて、秋谷のように生きていけるだろうか?
改めて考えさせられる作品であった。
あの後ろ姿は忘れられない…
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